2024.02.21

契約書のリーガルチェックについて

弁護士の顧問業務のひとつとして、契約書のリーガルチェックが挙げられます。顧問弁護士は、契約書の内容に契約書の目的から必要な事項にもれがないか、不利な条項が含まれていないかといった契約書の問題点をチェックしていきます。
 
契約書のリーガルチェックを担当する弁護士が気になる点のひとつとして、契約書の第一案をいずれの契約当時者が作成したかということがあります。現在では、契約の一方当事者に有利になるような契約書のひな形も存在しているくらいですので、契約書の第一案はその第一案を作成した当事者に有利に作られていることが多いからです(したがって、契約交渉を有利に進めるために、契約書の第一案を作成することは交渉戦略のひとつになります。)。
 
弁護士が契約書をチェックする場合には、担当する弁護士は、関連する契約書等の資料の収集や契約の目的事項の聞き取りを行った上で、以下のような点についてチェックしていきます。
 

・合意するべき事項が網羅されているかどうか
・本来あるべき条項にもれがないか
・契約書の内容が明確かどうか
・顧問先にとって有利な条項になっているかどうか
・不要な条項が紛れていないか
・関連する契約書等と整合する条項かどうか

 
その上で、相手方が修正に応じるなら修正案を作成しますが、単に顧問会社の担当者の方に修正案を伝えるだけでなく、当該契約書において本当にリスクのある条項はいずれなのか、より実質的なアドバイスを行う点が重要だと考えています。また、仮に、全く修正に応じないような契約の相手方であっても、当該契約書にどのようなリスクがあるかを伝えた上で、事実上の運用としてリスクが顕在化しないための仕組みなどを提案するなどします。
 
また、現実の契約交渉は、法務の担当者ではなく、営業担当の方が行うことがあります。このように、法律の専門家ではない方でも、契約の相手方と交渉できるように、どのような言葉で、どのように交渉すればいいかアドバイスをしていきます。
 
弁護士が法律相談を受ける中で、事前に契約書をチェックしていれば、紛争になることが防げたのにと思うことがあります。また、紛争にはならないとしても、企業にとって安心できる契約書を作成するために、弁護士にリーガルチェックを依頼するというメリットはあると思いますので、ご遠慮なくお問い合わせいただければと思います。
 
 
※この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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