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相続税とは?

相続税とは、被相続人(亡くなった人)の財産を相続人である妻や子供が引き継ぐときに課される税金のことです。
相続税が実際に課税されるのは「正味の相続財産」であり、預貯金や土地・建物の不動産、生命保険、株式など、被相続人が亡くなった時に所有していたお金に換算できる財産すべてが対象となります。

相続税を計算するには、まず相続した財産にはどんなものがあり、それらはいくらに評価されるのかを知ることが必要です。次に、実際にどのくらいの相続税がかかるのかを計算することになります。

相続税はいくらからかかる?相続税の算出方法

相続税の算出は、課税価格(正味の相続財産)の計算、相続税総額の計算、各人の相続税額の計算、納付税額の計算という4つの段階からなります。

相続税の算出は、課税価格を算出することから始まります。この計算は、相続や遺贈によって財産を取得した人ごとに行います。課税価格(正味の相続財産)は、

[相続(遺贈)財産]+[みなし相続財産]+[相続開始前3年以内の贈与財産]+[相続時精算課税による贈与財産]-[非課税財産]-[負債(債務)及び葬式費用]

の計算式で求められ、これを算出したものが相続税のかかる課税価格となります。
なお、みなし相続財産とは、亡くなったことで相続人のものとなった財産のことを指し、保険金や死亡退職金、弔慰金などがこれに当たります。また、相続開始前3年以内の贈与財産の加算とは、相続や遺贈によって財産を取得した人が、その相続前3年以内に被相続人から財産の贈与を受けていたときに、その贈与の価格をその人の相続税の課税価格に加えることを指します。

次に相続税の総額を計算します。遺産にかかる基礎控除額とは、いわゆる課税最低限のことで、課税価格の合計額(遺産総額)のうち、これを超える部分について相続税が課税されます。
したがって、課税価格の合計額を求め、これが基礎控除以下であれば、相続税は一切かかりませんし、相続税の申告も必要なくなります。
なお、遺産にかかる基礎控除額については下記のとおりです。

適用時期 基礎控除額
平成26年12月31日まで 5,000万円+1,000万円×法定相続人の数
平成27年1月1日以降 3,000万円+600万円×法定相続人の数

相続税の税率と計算例

相続税速算表(平成26年12月31日までの場合)
法定相続分に応じた取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
3億円以下 40% 1,700万円
3億円超 50% 4,700万円

相続税速算表(平成27年1月1日以後の場合)
法定相続分に応じた取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

例えば、相続人が3人(配偶者1人・子供2人)で正味の遺産額が1億3,000万円の場合を計算してみます。

正味の遺産額:1億3,000万円
基礎控除額:3,000万円 + 600万円×3(法定相続人の数)= 4,800万円
課税価格1億3,000万円 – 4,800万 = 8,200万円

【法定相続分の課税価格】
配偶者:8,200万円×2分の1 = 4,100万円
子供A:8,200万円×4分の1 = 2,050万円
子供B:8,200万円×4分の1 = 2,050万円

【各法定相続人の課税額】
配偶者:4,100万円×20% – 200万円 = 620万円
子供A:2,050万円×15% – 50万円 = 257万5,000円
子供B:2,050万円×15% – 50万円 = 257万5,000円

【法定相続分で分ける場合】
620万円 + 257万5,000円 + 257万5,000円 = 1,135万円
配偶者:1,135万円×2分の1 = 567万5,000円
子供A:1,135万円×4分の1 = 283万7,500円
子供B:1,135万円×4分の1 = 283万7,500円

この時、配偶者控除制度により、配偶者の取得した遺産額が1億6,000万円に満たない場合には、1億6,000万円まで相続税が免除されます。したがって、最終的に相続税は下記のとおりとなります。

配偶者:0円
子供A:283万7,500円
子供B:283万7,500円

税額控除制度

相続税には税金を減額するための税額控除という制度が多くあり、上手に利用することで相続税を大幅に減らすことが可能です。相続税をできるだけ抑える税額控除制度には、下記のようなものがあります。

  • ・配偶者が取得した遺産額のうち、1億6,000万円分又は法定相続分を控除する「配偶者控除」
  • ・相続開始前3年以内の財産の贈与時に支払った贈与税を相続税から控除する「贈与税額控除」
  • ・法定相続人に未成年がいる場合に、その未成年が20歳に達するまで1年毎10万円を控除する「未成年者控除」
  • ・法定相続人に障がいを持った方がいる場合に、その障がいを持った方が85歳に達するまで1年毎10万円(特別障がい者の方は20万円)を控除する「障がい者控除」
  • ・前回の相続から10年以内に立て続けに相続が続いた場合に、2回目以降の相続が、前回から今回の相続の経過1年につき10%の金額を相続から控除する「相次相続控除」
  • ・外国で相続税を納めた場合に、その分を日本国内の相続税から控除する「外国税額控除」
  • ・生前贈与をする際に2,500万円まで贈与税を非課税にする「相続時精算課税制度」※後述

相続時精算課税制度

相続時精算課税制度は、生前贈与をする際に2,500万円までの贈与税を非課税にしますが、贈与した人が亡くなった時には、その人の遺産だけでなく、過去に生前贈与した2,500万円までの財産も遺産総額に組み込まれることになります。
その遺産総額が相続税の基礎控除額を超える場合は、相続税が課税されてしまうのです。相続時精算課税制度は、文字通り「相続時に、非課税にした分を精算して課税する制度」ですので、節税というわけではなく、言わば税金の支払いを先送りにする制度と理解することができます。

しかし、相続時精算課税制度は利用の仕方によっては非常に有用な制度でもあります。以下にメリットとデメリットをまとめました。

【メリット】

  1. ・相続時、遺産総額が相続税の基礎控除枠を超えないことが想定できること
  2. ・早期に多額の財産を贈与することが可能であること
  3. ・今後、値上がりする可能性が高い財産を2,500万円まで一気に贈与することが可能であること
  4. ・建物(住宅)など、将来的に価値が低くなる財産を生前贈与することにより、相続税対策になること
  5. ・将来相続人になるであろう方に、相続させたい財産を生前贈与しておくことにより、贈与した財産の取り合いで相続人間の争いを防ぐことができること

【デメリット】

  1. ・贈与税が無税でも、相続時に相続税が発生する可能性があること
  2. ・贈与税には毎年110万円までの非課税枠が設けられていますが、相続時精算課税制度の利用を一度選択すると、撤回ができなくなること(毎年110万円までの贈与税非課税枠が利用できなくなること)
  3. ・相続時精算課税制度を選択すると、贈与額の大小に関わらず贈与税の申告が必須になるため、手間が増えること
  4. ・相続税法に関する改正があった場合には、不利になる可能性があること
  5. ・相続税は物納が可能ですが、相続時精算課税制度を利用して贈与を受けた財産は物納が認められていないこと
  6. ・土地を贈与した場合には、「小規模宅地等の特例」が適用できなくなること
  7. ・贈与で不動産を取得した場合には、相続時に不動産を取得した場合に比して、登録免許税が高くなること(0.4%→2.0%)。さらに、不動産取得税も発生すること

相続対策と当法律事務所の特長

相続対策は、上述した税額控除制度を駆使するだけでなく、

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